上海歌舞団 現代ダンス公演 神奈川県民ホール


精神的な未熟さが感じられた技巧に走る舞台 

多種多様な演目だったが、中国的な演出で躍動感のある「Soul of the Terracotta Warriors」が良かった。日本人振付家、近藤良平による「腹が減った、とにかく腹が減った!」は嫌みがなく純粋に笑いを誘い楽しめた。
 私の好みからして、黄豆豆氏による最後の「黄土地」は不快感を催した。というのも、クライマックスで女性を布でぐるぐる巻きにして箱に閉じこめてその周りで野蛮な男達が踊るという極めて不愉快な演出がしてあったからだ。
 この人はもしかすると男女というものを前時代的にしかも歪めて取っているのではなかろうか。精神的な稚拙さを見せられた思いで、残念であった。まだ若いので仕方がないのだろうが。。彼の肉体はこの上なく鍛えられており躍動感があって見事だが、なぜかちっとも感動しないのは、どうも精神性や内面性がまだ成熟しておらず未熟であるからだろうと私は思った。

Posted: Tue - November 23, 2004 at 05:41 PM      


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