『リバーダンス』 東京国際フォーラム 




随分以前に友人に薦められて、一度は観ておきたいと思っていたアイリッシュダンス、ようやく観てきました。
会場は東京国際フォーラムという巨大な所だったので、どうかなと思っていましたが、実に素晴らしかった。上質のエンターテイメントを観たという感じ。

私が観るまで知らなかったのは、ステージがアイリッシュダンスだけではなかったということ。コーラスあり、バイオリン等のソロあり、バレエ、フラメンコ、オペラありと観客を飽きさせないように様々な分野の一流の出演者たちがこぞって次々と現れては消えてゆく、というスタイルを取りつつその合間に、あの上半身を固定させた強烈なダンスが入るという総合エンターテイメントでした。HPをざっと読むと、アイリッシュダンスの流れをくむ世界のダンスを総称してリバーダンスと名付けている訳がようやく分かりました。

それにしても、イギリス統治下で、楽しみを奪われたアイルランド人たちが、イギリス人に見つからないようにと上半身を動かさないダンスを編み出したという事情には悲しいものがありますが、禁欲的だったからこそ、ほとばしるような情熱がそこに凝縮されたのでしょう。

実際、観ていると、ダンサーの足は何か別の生き物のようであり、観るものを怖いくらいに圧倒します。一列にずらりと並んだダンサー達が一糸乱れず目にもとまらぬ速さのステップを踏み続けたあの数分間は実に圧巻でした。凄まじいまでの彼らの集中力に喝采を送りたいと思います。人間というのはすごいことができるのだなとつくづく思いました。

Posted: Sun - November 9, 2003 at 10:34 PM      


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